学童移転・改修プロジェクト 5 【工事記録1】

2021年1月3日、いよいよ移転の為の改修作業が開始しました。

建築士父(これからは親方と呼ばせて頂きます)からどんな指示が飛ぶのか・・・
期待と不安の中、気合いだけは十分に数名の保護者が集まりました。

まだどんな道具が必要で、どんな作業をするのかも分からない中、
親方の指揮を受けヨチヨチ歩きで動き出した状態です。

解体前にまず始めたのは細部の構造確認



ここは6畳と4.5畳の部屋。この壁を挟んだ隣の建屋も同じ間取りです。
ここはすべての壁を無くして繋げますので、柱がどう入っているかを確認します。


次に畳上げ

使える畳も再利用するため、サイズを確認しています。
畳は部屋サイズに合わせて、全て違うサイズで造られている、と親方。
(知りませんでした・・・)

床下確認、不要建具の撤去


床下の構造を確認し、その他撤去するもので外せるものを外します。
この日はいったんここまでとなりました。

ここから1週間、細かい寸法や構造を理解した(らしい)親方による工程立てがあり、
本格的な改修作業は次週の3連休から開始となります。

次回、大勢の保護者参加による、高速解体の様子をご覧ください。

つづく
  


2021年01月31日 Posted by ちびっこ元気クラブ at 23:17Comments(0)

学童移転・改修プロジェクト 4

2020年12月。

交付金申請はすぐに諦め、自己資金での改修一択で再始動。

しかしながら、
仮に1月から職人を手配して工事を進めたとしても・・・

年度内に引っ越せるかどうかはぎりぎりか不可能

というのが建築士父さんの見解でした。

また、その改修資金をどう集めるのかは、非常に大きな問題でした。
そこで建築士父さんは設計見直しを実施。

後で出来ない工事、後からでも出来る工事を分け、
最大限の減額をした再見積もりをして下さいました。

目標は500万円。
一時的にこの資金を準備することは、可能でした。

しかし返済資金は?徴収?寄付?クラウドファンディング?

年末、それらを保護者に説明する日(父母会)が来ました。

「減額で間取りもプラン通りにはいかないのだろうな」
「壁や床は、リフォーム出来ずに使うしかないのかな」
「子どもは『今よりボロなら行かねえ!』とか言ってたしな」
「資金繰りについてはどう説明すれば良いのか・・・」

と、私はとても重い気分でした。

父母会当日、それは会議の30分前に、建築士父が私にぼそっと言いました。
建築士父 「僕らで建てよう」
私 「え????」

建築士父 「俺、家1軒建てたことあるから、大丈夫」
私 「え????え?????」

建築士父さんが当初の図面から図面変更しなかった理由は、これでした。
・保護者が作業すれば、プラン通りに建てられる。
・解体~施工まで、(特殊工事以外は)すべて保護者にやってもらう。
・建築技術=DIYになるので、ワークショップ的なイベントにしてもいい。(作業も進むし)
・廃材はなるべく使い、コストダウンする。

続けて彼の信念も聞きました。
・子どもが木を感じながら、木造空間を使って遊べる工夫は捨てない
・保護者も子どもも、自分たちで造ること、それを使っていくことは、一生思い出に残る

人生に1度あるか無いかのチャンスだ と、そこまで読んでいました。

ずっと長い夜が明けてきた気分でした。


・・・そしてそれらを保護者に説明し、保護者は

それならさっさと進めましょう!(今年の正月は時間あるし)

と、2021年1月3日から改修工事が始まったのです。

<プロジェクト図面の一例>


つづく



  


2021年01月30日 Posted by ちびっこ元気クラブ at 09:08Comments(0)

学童移転・改修プロジェクト 3

<とても長文ですが、参考になれば幸いです>

ここからはオヤジ達の努力だけでは進まない、難しい局面に入りました。
移転先が決まる以前より、裏では同時進行でいくつかの検討を進めていました。

ひとつは改修・改装の検討です。
1級建築士の保護者に依頼し、運営指針に則った間取りを構想していただきました。しかし設計・見積を進めるにあたっては、工事費用を決める必要があります。

そのため、裏では資金調達の検討も進めました。
まず私たちは、この事業に適合する国の交付金があることを知りました。
それは内閣府の定める「子ども・子育て支援整備交付金」です。

もしこの交付を受けることが出来れば、そう困難な移転・改修にはならないことが伺えました。
しかしながら、それは行政の予算を利用させて頂くことになり、通常なら年単位で予算申請から進めていくものです。それでも、少しでも可能性があるならと、、、市との交渉を進めました。

申請・目標額は1200万円。
水回り、保育スペース、事務室、静養室・・・運営指針に則りながらも、子どもの考えや行動を意識し、あえて柱も残した施設を設計・見積もりました。


学童(放課後児童健全育成事業)の交付金は、国、県、市町村が3分の1ずつ補助する、と内閣府は定めています。
まずは市の理解を得る必要があります。
市担当課は、説明当初より「非常に難しい要求」であることを理解されていました。
しかし、保護者とその家族を路頭に迷わせたくない想いを伝え、市担当課の理解を得ることが出来ました。
次は県の理解を得る必要があります。県担当課との交渉については、市担当課から挑んで下さいました。

その間、議員さんや各施設へ協力要請するにあたっての書面、施設概要の分かる図面、見積書、写真等を準備しました。

それから1カ月以上の延期が重なり、、、
結果、県担当課の判断は「性急であり、事業計画書等の審査が必要である。」

つまり申請は通りませんでした。

コロナ禍の中、市の予算をここに充てる覚悟をし、県と交渉頂いた市担当課には、感謝の想いがありました。

しかし、この結果を待つ間、時は既に12月

予算を準備出来ず、工事も手配できず、改修・改装が進められない場合、最悪の事態(学童解散)も視野にありました。
その時は、移転先探しに協力頂いた皆さんの顔が浮かび上がり、同時に子どもたちと保護者の顔も浮かび上がり・・・

私たちは「また1から考え直すのか・・・でもこれ以上の境遇・環境に出会い、探せるのか・・・」
と大変なプレッシャーを感じていました。

しかし、建築士の父だけは、当初のプランをまったく諦めていませんでした。

それはなぜ?!face08

つづく
  


2021年01月27日 Posted by ちびっこ元気クラブ at 23:23Comments(1)

学童移転・改修プロジェクト 2

移転までの経緯について、続きです。

夏に通達を受け、まず始めたのは移転先探し

地域や不動産、建築に精通した父2名、父母会長、専任支援員の4名で連日深夜まで議論を重ねました。。。

移転先の条件は

①学校から近いこと
②運営指針(子ども1人あたりの床面積)をクリアしていること
③広い土地(遊び場、保護者送迎のスペース)があること

です。

佐久市といえば、IターンUターンで、田舎暮らしを求める方の需要にあった、
空き家が存在している イメージですよね。

・・・しかし、
①学校から近いこと(つまり中込中心地)
を条件にすると、、、
30名の人間を収容できる建物が見つからないのですface07

学校周辺の空き家・不動産屋さんに確認しては会議し、また探しては会議し、、、
また退去に伴う過去からの物品処分についてどうすれば良いのか・・・
これは1か月以上続きました。

そして10月になろうとしたある日、専任支援員がダメ元で駆け込んだあるお宅が、
「子どものためになるなら」
と、私たちの意向に理解を示して下さったのでした!

その土地建物こそ、

①学校から近いこと → OK!
②運営指針(子ども1人あたりの床面積)をクリアしていること → OK!!
③広い土地(遊び場、保護者送迎のスペース)があること → OK!!!

全てをクリアした、本当に奇跡のめぐり合わせでした。


建物は、3DKの借家が2件つながっており、延床面積も保育定員には十分です。

しかし、私たちは未だスタートラインに立った状態。

ここから、保育の為の設備へと改修させて頂く検討が始まります。

この時には既に金銭面、時間面のハードルがぐんぐん上昇していました。
この状態では未だ、保護者にも子どもにも移転のことが伝えられる状況ではないのは、言うまでもありません。。。

つづく
  


2021年01月26日 Posted by ちびっこ元気クラブ at 21:15Comments(0)

学童移転・改修プロジェクト 1

はじめまして。

佐久市学童保育 ちびっこ元気クラブ 父母会長です。

本ブログでは、当学童保育所の年度内退去~移転までの経過を追うと共に、移転先改修プロジェクトの様子をお伝えしていきます。


親も子も安心して集える生活の場所を創るぞ!と活動しています。

・・・とはいうものの、一筋縄ではいかないものでface04


まずは、当学童保育所の紹介からはじめます。

設立昭和57年4月、当時の有志父母の力により、共働き家庭の小学生に安心して預けられる場所を!とちびっこ元気クラブは始まりました。
地域は中込小学校区です。現在は登録児童約30名。
核家族が増え、育児や仕事の悩みを抱えながら生活するこの時代・・・そんな保護者と子どもの生活を支えるのが、学童保育です。

放課後になると、子どもたちは「ただいまぁ!」と帰ってきて、親が帰ってくるまでの間、ちびっこ元気クラブで生活しています。ここに。



どうでしょう、他の学童保育所にも劣らず年季の入った施設です。

それでも子どもたちは、日々笑い泣き怒り生活をし、、、
親も同じように笑い悩み、、、
支援員と共に価値観を共有しながら毎日を送っていました。

そのおかげで、親は学童でのイベント参加にも積極的、奉仕活動の際は率先して汗を流してくれていました。






・・・が、昨年の夏、関係良好で親身な大家さんから、年度内での退去要求が出たのです( ;∀;)

つづく
  


2021年01月25日 Posted by ちびっこ元気クラブ at 23:19Comments(0)